ごあいさつ
オルタナプレイスからごあいさつ
いまの子ども達は、学校の集団生活の中でコミュニケーション力や社会性を身につけることが当たり前と思われていないでしょうか。しかしASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)といった特性がある子ども達は、「相手の表情を読んでふるまう」「時間を意識して行動する」といった、他の子ども達が「普通」にやれることが苦手です。特に人数が多い通常学級や学童保育では、こうした特性から環境になじめないことも珍しくありません。
私の子供もASDとADHDの診断を受けており、「どうしてこんなことが分からないの?」と思う体験を何度もしてきました。そこから気づいたのは、「現実の体験をしないと気にしない」「体験した時に教えないと分からない」ということです。こうした子ども達は状況の理解が難しく、様子を見ているだけでは周りとのギャップが広がってしまうだけでなく、失敗をくり返して自信をなくしたり気持ちが不安定になったりすることもあります。早い時期から特性を理解して向き合い、周囲の大人がサポートしていくことがとても大切なのです。
オルタナプレイスは、こうした子ども達が自分らしく過ごせる居場所を作りたいという思いで立ち上げました。「自分の気持ちを分かってもらうためには、こう伝えたほうがいい」「みんなと楽しく過ごしたいなら、みんなと同じルールを守る」といった社会的スキルを、楽しんで参加できる活動を通して身に付けることができる場所です。個性豊かな大勢の子ども達と、このご挨拶をきっかけに出会えることを願っています。
オルタナプレイス八幡のご紹介
オルタナプレイス八幡は、マンションやテナントビルが多いこの通り沿いでは珍しい戸建ての建物です。
1階のプレイルームの奥には2階に上がる階段の登り口が見えます。見学に来た子ども達はその先に何があるのか興味津々な様子で、階段を登って探検しようとする姿がよく見られます。
2階はフローリングの床の住宅の造りになっていて、相談室、事務室、準備室の3つの部屋と、南向きの窓に面した縁側のようなスペースがあります。
活動は主に1階のプレイルームで行いますが、相談室が空いている時はテーブルを囲んでゲームをしたり、準備室でおやつの用意をしているのをのぞきに来たり、時には事務室の回転椅子でくるくる回ったり…、と、教室に通うというよりは知り合いの家に遊びに行ったような居心地の良い空間です。
オルタナプレイス八幡は、安心して過ごせる雰囲気の中でやりたいことに集中して取り組んだり他の子どもやスタッフと関わったりしながら、子ども達がそれぞれのペースで成長できる場所です。